中小企業診断士の勉強時間が1,000時間を超えた。でも、1,000時間必要だったとは思わない。

はじめまして。サイトーです。

私は現在、中小企業を経営しながら、中小企業診断士の資格取得を目指しています。

2026年度の一次試験では、4科目を受験し、企業経営理論・運営管理・財務・会計の3科目に合格しました。

そして、ここまでの勉強時間は1,000時間を超えています。

1,000時間。

自分でも、ずいぶん勉強したものだと思います。

しかし、これだけの時間を費やしたにもかかわらず、一次試験を突破することはできませんでした。

もちろん、勉強したこと自体を後悔しているわけではありません。

経営者として役立つ知識もたくさん学びましたし、勉強を通じて得られたものは少なくありません。

それでも、今振り返ってみると、もっと効率的に勉強できたのではないかと思うことがたくさんあります。

今回は、私が1,000時間以上勉強して感じたこと、そして、これから中小企業診断士試験に挑戦する方に伝えたいことを書いてみようと思います。

1.苦手科目を避けて、4科目に絞った

中小企業診断士の一次試験は、全部で7科目あります。

私は勉強を進めるうちに、経営法務・経営情報システム・中小企業経営・中小企業政策に苦手意識を持つようになりました。

※中小企業経営・中小企業政策は、合わせて1科目です。

そこで、2026年度はこれらの科目を受験せず、比較的得意だと感じていた4科目に絞ることにしました。

当時は、それが現実的な判断だと思っていました。

苦手科目まで手を広げるより、得意科目に集中して確実に科目合格を獲得する。

一見すると、合理的な戦略に思えます。

しかし、今振り返ると、この判断こそが私の勉強を遠回りさせた大きな原因の一つだったと感じています。

2.科目を絞ったことで、知識を深追いする罠にはまった

4科目に絞ったことで、私はある考えにとらわれるようになりました。

「せっかく4科目に絞ったのだから、この4科目は絶対に合格しなければならない」

そう考えるのは自然なことかもしれません。

しかし、その気持ちが強くなるにつれて、勉強の方向性が少しずつ変わっていきました。

本来は、試験で合格点を取るための勉強をするべきです。

ところが、私は知識を身につけること自体に、必要以上に時間をかけるようになってしまいました。

テキストを読んで、理解できないことがあれば調べる。

一度勉強した論点でも、少しでも曖昧な部分があれば、もう一度確認する。

さらに詳しい知識が出てくれば、そこまで理解しようとする。

こうして、すでにある程度理解している論点に、何度も時間を使ってしまったのです。

もちろん、知識を深めること自体は悪いことではありません。

しかし、中小企業診断士試験に合格するという目的から考えれば、必ずしも効率的な勉強ではありませんでした。

出題頻度の低い論点を詳しく理解するために時間を使う一方で、もっと優先すべき勉強が後回しになっていたのです。

科目を絞れば勉強量が減ると思っていたのに、実際には一つひとつの科目に必要以上の時間をかけてしまった。

これが、私のはまった罠でした。

3.そもそも、一次試験は100点を目指す試験ではない

中小企業診断士の一次試験には、大きな特徴があります。

原則として、7科目の総得点が60%以上で、40%未満の科目がなければ合格できるという仕組みです。

つまり、すべての科目で60点以上を取る必要はありません。

苦手科目で50点しか取れなくても、得意科目で70点取れば、その不足分を補うことができます。

例えば、次のような得点だったとします。

科目得点
経済学・経済政策56点
財務・会計76点
企業経営理論72点
運営管理70点
経営法務50点
経営情報システム48点
中小企業経営・中小企業政策50点
合計422点

この場合、60点未満の科目が4つあります。

それでも、総得点は422点。

7科目合計の60%にあたる420点を超えており、40点未満の科目もないため、原則として一次試験に合格できます。

もちろん、実際にこのような得点を取れるかどうかは別の話です。

しかし、この仕組みを考えると、苦手科目を避けることが必ずしも最善の戦略とは限らないことが分かります。

私は4科目に絞ったことで、各科目で60点以上を取ることばかり考えていました。

その結果、重要度の低い論点まで追いかけ、必要以上に勉強時間を増やしてしまったのです。

合格するために必要なのは、すべての知識を身につけることではなく、合格に必要な得点を確保すること。

今なら、そのことがよく分かります。

4.一番得意だと思っていた経済学で、56点を取ってしまった

ここまで読んで、疑問に思った方もいるかもしれません。

「あれ? 4科目受験したのに、合格したのは3科目?」

そうなんです。

実は、私が最も得意だと思っていた「経済学・経済政策」で、56点という結果に終わってしまいました。

正直なところ、経済学にはかなり自信がありました。

だからこそ、56点という結果はショックでした。

そして、この結果にも、科目を絞って受験することの落とし穴が表れていると思います。

7科目受験であれば、経済学が56点でも、ほかの科目で不足分を補える可能性があります。

しかし、私のように科目合格を目指す場合、原則としてその科目で60点以上を取らなければなりません。

56点という点数は、7科目受験なら合格につながる可能性のある点数ですが、科目合格を目指す私にとっては不合格を意味する点数でした。

わずか4点。

しかし、この4点の差によって、経済学は翌年度も勉強しなければならなくなりました。

もちろん、7科目受験していれば一次試験に合格できたとは限りません。

それでも、得意科目であっても60点を下回ることがあるという経験から、科目を絞ることのリスクを強く感じました。

5.過去問を10年分解いて、ようやく気づいたこと

経済学で56点を取ったことには、もう一つ大きな反省があります。

それは、過去問に取り組むのが遅すぎたことです。

私は試験後、令和8年度の問題を見直しながら、平成28年度から令和2年度までの過去問を解き直しました。

そこで強く感じたのは、もっと早く過去問に取り組むべきだったということです。

過去問を10年分ほど解いていくと、次第に出題傾向が見えてきます。

繰り返し出題される論点。

形を変えて問われる知識。

反対に、テキストでは詳しく説明されていても、試験ではあまり問われない内容。

こうした違いが、少しずつ分かるようになりました。

そして、出題傾向が分かるようになると、勉強する内容を取捨選択できるようになりました。

それまでは、知らない知識が出てくるたびに、不安になって調べていました。

しかし、過去問を繰り返すことで、すべての知識を追いかける必要はないと考えられるようになったのです。

経済学については、10年分ほどの過去問をしっかり繰り返していれば、60点を超える力を身につけられたのではないかと感じています。

もちろん、過去問を10年分解けば必ず合格できるというわけではありません。

それでも、少なくとも私にとっては、テキストの細かな論点を追いかけるより、過去問を繰り返す方が効果的だったと思います。

過去問は、勉強した知識を確認するためだけのものではなく、何を勉強すべきかを教えてくれるものでもある。

これが、1,000時間以上勉強して得た大きな気づきの一つです。

6.勉強時間が増えたのは、勉強方法だけが原因ではない

もっとも、私が1,000時間以上勉強することになった理由は、勉強方法だけではありません。

そもそも、勉強のペースが安定していませんでした。

勉強を始めた頃は、猛烈な勢いで勉強していました。

ところが、年末あたりから春にかけては、勉強をサボってしまう時期もありました。

最初に勢いよく勉強して、途中で失速する。

まるで砂時計のような勉強リズムです。

その結果、過去問に本格的に取り組む時期も、ずいぶん遅くなってしまいました。

そして、もう一つ。

私は、もともと効率よく勉強することが得意ではありません。

むしろ、時間をかけることで安心したいタイプです。

「これだけ勉強したのだから、大丈夫だろう」

そんな安心感を求めて、必要以上に勉強していた部分もあったと思います。

だからこそ、今後は勉強時間そのものではなく、その時間で何を身につけ、何点取れるようになったのかを意識したいと考えています。

7.これから受験する人には、最初から7科目を目指してほしい

ここまで自分の失敗を書いてきましたが、これから中小企業診断士試験に挑戦する方に、一つ伝えたいことがあります。

それは、苦手意識だけを理由に、最初から受験科目を絞らないでほしいということです。

もちろん、仕事や家庭の事情によって、複数年での合格を目指す方もいるでしょう。

科目合格制度を活用すること自体が悪いとは思いません。

ただ、私のように、苦手科目があるという理由だけで受験科目を減らすことには、慎重になってほしいと思います。

私の場合、4科目に絞ったことで、その4科目に必要以上の時間をかけてしまいました。

そして、得意だと思っていた経済学で56点を取り、結果的に翌年度も勉強することになりました。

それなら、最初から7科目を受験してみてもよかったのではないでしょうか。

苦手科目でも、40点以上を取れる可能性はあります。

得意科目で高得点を取れば、苦手科目を補える可能性もあります。

そして何より、7科目受験すれば、その年に一次試験を突破できる可能性があります。

私は、その可能性を自分から手放してしまいました。

科目を絞っても、翌年も勉強することに変わりはない。それなら、最初から7科目を目指してみてもいいのではないか。

これが、今の私が最も伝えたいことです。

8.2027年度、今度こそ合格を目指す

2026年度の一次試験では、3科目の科目合格という結果になりました。

2027年度は、残り4科目と二次試験の合格を目指します。

これまでの1,000時間が無駄だったとは思いません。

経営者として学んでよかった知識もたくさんありますし、勉強を通じて自分の弱点にも気づくことができました。

ただ、合格を目指す以上、同じ遠回りを繰り返すわけにはいきません。

これからは、過去問を中心に出題傾向を把握し、重要な論点を見極めながら勉強を進めていこうと思います。

そして、このブログでは、そんな私の試行錯誤を記録していきます。

うまくいったことも、失敗したことも、遠回りしたことも。

まだ合格していないからこそ、書けることがあるはずです。

そして、このブログを通じて、同じように中小企業診断士を目指す方々とつながれたら嬉しく思います。

仕事と勉強の両立に悩んでいる方、思うように成績が伸びない方、これから初めて試験に挑戦する方。

それぞれ置かれた環境や勉強方法は違っても、目指している場所は同じです。

私自身、まだ合格への道半ばです。

だからこそ、一方的に勉強方法を教えるのではなく、皆さんと同じ受験生として、悩みながら、試行錯誤しながら、一歩ずつ前に進んでいきたいと思っています。

このブログが、読んでくださる皆さんにとって、少しでも勉強の励みになれば幸いです。

そして、いつかお互いに合格を報告できる日が来ることを楽しみにしています。

2027年度、一緒に合格を目指して頑張りましょう!

——サイトー

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